花嫁道具としての着物
- hapure3749

- 2025年12月18日
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日本での結婚様式も時代とともに変化していきますが、婚礼家具として着物箪笥があった頃(1950年代前後)は、花嫁側が着物を箪笥いっぱいに入れて嫁ぎ、花嫁道具の中でもその家の財力を象徴する重要なものでした。
地域によってはその着物を近所の方に披露することもあるほどで、当時は着物が家の格を誇示する位置づけだったことが分かります。
現代では着物離れの加速と住宅事情の変化で、大きな衣装箪笥自体がほぼ見られなくなっています。中古市場では買取りを断られる場合もあり時代の変化を感じます。
花嫁側が準備する着物や帯は日常に着る綿やウールの小紋からフォーマルな訪問着、黒留袖まで一通り揃えておくのが一般的で親から子へと引き継がれるものもあります。
準備に花嫁自体の好みを反映させる場合もあるでしょうが、家同士のつながりが強い時代でお家の沽券にかかわる一大事業ですから母親が全て決めてしまい、全く本人の好みでない場合もあったようです。私の母の場合はまさにそれで何十年たった今も好みでないという理由から一度も袖を通さずにいる着物が何着かあります。さらに母が持って来た着物は全て祖母の手縫いですから、好みに関わらず着なくとも手放すことの出来ない大切な形見となっているわけです(それを今私が引き継いで着ています)。
画像の説明:写真は私の生家にある母の着物箪笥で、開けると着物を保存するときに使うたとう紙がちょうど入るサイズになっており、湿気対策で通気性を重視した造りになっています。着物箪笥は生涯使い続ける家財道具で財産のひとつとしての位置づけになるわけですが、洋服での生活が主流になった現代では着物と共に「場所を取る邪魔なもの」として物置のすみに追いやられたり(まさにこの画像がそうです)、処分されてたりと、減少の一途をたどっているのが現実です。



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