vol.6着物の大量廃棄問題に思うこと
- hapure3749

- 5月1日
- 読了時間: 2分
「年間○〇トンの着物が捨てられています」——そんな見出しを目にしたことはないでしょうか。実際に衣類は多く捨てられており、その大半は洋服です。それにもかかわらず、着物がクローズアップされやすいのはなぜでしょうか。
理由のひとつは、生産量に対して廃棄される着物の割合が相対的に大きいという点にあります。洋服は大量生産・大量消費が前提(これはこれで現代社会が抱える問題)ですが、着物は生産数の少なさと、一枚が持つ価値や背景が深いため、「捨てられる」という事実がより強く印象的に映るのです。
そもそも着物は、再利用を前提に作られたサステナブルな衣服です。ほどけば反物に戻せる、着る人の体型をあまり選ばない、形が変わらないため三代は着られると言われ、現代のファストファッションとは対極にある特徴を備えています。さらに、布そのものが文化的価値を宿している点も大きな魅力です。
また、着物に使われる柄は、自然・吉祥・有職・幾何学といった“普遍性のあるモチーフ”で構成されています。これらのモチーフは象徴する意味が時代によって変わることがほとんどなく、だからこそ着物は世代を超えて長く着続けることができるのです。
こうした背景から、着物リメイクが広く親しまれているのは自然な流れだと言えます。本来なら捨てられてしまう着物に新しい役割を与えることは、消費社会への静かなアンチテーゼでもあります。
着物のすばらしさは、「着る」だけで終わらないこと。その後の人生にも、まだ活路がある——そこに着物文化の奥深さがあるのではないでしょうか。
着物づくりは工程ごとに高度に分業されており、一枚の着物が完成するまでに多くの工房や職人が関わっています。
着物リメイクから生まれるさまざまなアイデアは、伝統的な技術に新しい需要をもたらし、職人の技を未来へつなげるための一石に変わる可能性を秘めているかもしれません。




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